グーグルの「ニアバイシェア」とサムスンの「クイック共有」が統合へ

Nelson Aguilar (CNET News) 翻訳校正: 編集部2024年01月10日 09時08分

 Googleは米国時間1月9日、「CES 2024」において「Quick Share」(クイック共有)を発表した。サムスンの協力の下で実現した、「Android」搭載端末と「Chromebook」エコシステムを対象とした、統一されたファイル共有方法だ。サムスンの端末とAndroidでは何年も前から、それぞれ独自のファイル共有機能が使われており、両者は双方のデバイスで利用できたが、完全な互換性はなかった。

Android端末
提供:Google

 新しいQuick Shareはその溝を埋めて、Googleとサムスンの最良の共有機能をより多くのAndroidユーザーに提供することを目指したものだ。

 正確に言うと、クイック共有は新しいものではない。サムスンは2020年から独自のクイック共有を採用しており、Androidにもほぼ同じ時期から、独自の共有機能である「Nearby Share」(ニアバイシェア)が採用されていた。しかし両社は今回、すべてのAndroid端末とChromebookを対象とした単一の共有方法を、クイック共有という名称の下で提供するために手を組んだ。

 うれしいことにAndroidユーザーは今後、クイック共有とニアバイシェアのどちらを選択するかで悩まずに済むようになる。両者はまもなく同じ名称の下で統一されるためだ。

Quick Shareを使ったファイル共有のイメージ
提供:Google

 端末上に表示されるクイック共有アイコンが新しくなり、写真、動画、ファイルを共有できる近くの端末のリストが表示されるようになる。プライバシーの問題が心配な場合は、自分の端末を見つけてファイルを送信できる相手を設定可能で、全員、連絡先に登録されている人のみ、自分のデバイスのみの中から選択できる。

 クイック共有は、ニアバイシェアを利用できるすべての端末を対象に、2月にリリースされる。Googleは、クイック共有をプリインストールアプリとして「Windows」に提供するために、LGなどのPCメーカーと協力していることも発表した。

 またGoogleは、Android、Google、Appleの各端末間で動画と音声をストリーミングできる「Google Chromecast」に、いくつかのアップデートを加えることを発表した。

 まず、2月から「Fast Pair」を使用してBluetoothデバイスを、ストリーミングドングル「Chromecast with Google TV」に簡単に接続できるようになる。2024年内には「Google TV」デバイスにも拡大される予定だ。

Fast PairをGoogle TVで利用するイメージ
提供:Google

 9日からは、「TikTok」のコンテンツをスマートフォンからChromecastを内蔵する任意のデバイスにストリーミングすることが可能になり、フィードのスクロールやライブ動画の視聴が、対応しているスマートTV上でできるようになった。

 また、Chromecastは、LGの2024年モデルのテレビシリーズや「LG Hospitality and Healthcare」向けデバイスなど、より多くのデバイスに内蔵機能として提供される予定だ。これにより、テレビ番組や映画を、ホテル客室内のLG製テレビに簡単にストリーミングできるようになり、サードパーティーのストリーミングアプリにログイン/ログアウトする必要がなくなる。

 さらに音楽やポッドキャストをよく利用するユーザーはまもなく、「Spotify」や「YouTube Music」で再生している任意のコンテンツを、対応している「Pixel」スマートフォンからドッキングされた「Pixel Tablet」にストリーミングできるようになる。

Googleの公式発表

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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