米スタンフォード大学発のスタートアップであるエイターリンクは5月9日、シリーズBラウンドにて、合計20億6000万円の資金調達を実施したと発表した。これにより、設立以来の累計調達額は借入金と助成金含めて、約30億円に達したという。
今回のシリーズBラウンド資金調達の引受先は、既存投資家である慶應イノベーション・イニシアティブ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、新規投資家であるジャフコ グループ、スパークス・アセット・マネジメントをファンド運営者とする未来創生3号ファンド、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、事業会社1社の計8社。
エイターリンクは2024年3月、空間伝送型のワイヤレス給電ソリューション「AirPlug」の、ビルマネジメント領域における一般販売を開始した。同社は、FA(Factory Automation)、ビルマネジメント、メディカルの3領域へワイヤレス給電技術を応用し、マイクロ波ワイヤレス給電によって、配線のない「デジタル世界」の実現を目指す。
今回調達した資金は、ビルマネジメント領域におけるAirPlugの量産や営業拡大、FA領域に対するプロダクトの開発および量産体制の立ち上げ、さらにメディカルを含めた新たな領域に対する研究開発、事業立ち上げのための投資に活用する。ビルマネジメント向けシステム・ソリューションAirPlugの海外展開も開始しており、まずは米国を始めとしたグローバル展開にも力を入れていくという。
エイターリンク代表取締役CEOの岩佐凌氏と代表取締役CTO田邉勇二氏は、今回の資金調達を通じて、「国内外の不動産業界を中心に多くの企業から反響をいただき、今後の事業進捗に大きな手応えを感じている。エイターリンクはワイヤレス給電におけるリーディングカンパニーとして、国内外でAirPlugを展開し、配線のないデジタル世界の実現を目指す」とコメントしている。
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